ごあいさつ
令和6年度を迎え、ご挨拶を申し上げます。
昨年末に受審した病院機能評価で木曽病院は令和6年3月、5回目の認定を受けることができました。今回はこれまでの「一般病院2」に加え、副病棟として「慢性期病棟」(療養病棟)も新しく審査を受け、高評価をいただいております。引き続き、医療の質向上に向けて精進してまいります。
既に報道でも取り上げられておりますが、ドライバーなどと同じように、医師も、令和6年4月からこれまで猶予されていた時間外労働の上限規制が適用となりました。具体的には、木曽病院の医師は、時間外労働時間は年間960時間未満、かつ、月100時間未満が上限となりました。正規の勤務時間は平日8:30~17:15ですから、それ以外の時間帯での勤務は、通常の診療や手術などの処置でも時間外の時間帯になれば、年間960時間、かつ、月100時間のそれぞれにカウントされます。また、毎日当直医を配置しておりますが、時間外に受診された患者さんの診療は、救急車で搬送された場合も、普通に歩いて受診された場合も、全て時間外労働時間にカウントされます。さらに、仮に、当直医以外の別の医師も診療にあたれば、その時間帯は2名の医師それぞれの時間外労働時間としてカウントされます。
昨年9月の「病院だより」No.135にも掲載させていただきました「救急外来適正利用のお願い」、また12月に木曽保健福祉事務所で作成され、郡内全戸に配布された「救急医療リーフレット」にある「本当に救急車が必要ですか?」「救急外来はどういうところ?」などももう一度ご確認いただき、木曽圏域の限られた医療資源(医師、看護師など職員も含め)について、住民の皆さんには十分ご理解いただきますようお願い申し上げます。同リーフレットでも紹介されていますが、救急車を呼ぶか、病院にすぐ行くかなど迷ったときには、#7119(長野県救急安心センター)#8000(長野県小児救急電話相談)のご利用もご検討ください。
さて、4月から木曽病院では、許可病床数を197 床から149床に、運用病床数を149床から138床に変更しました。病床数を減らして大丈夫かとのご心配もあるかと思いますが、看護師不足もあり、これまでも実際には、運用病床149床よりもさらに20程度少ない病床数での稼働を続けておりましたので、今回の病床数削減により入院が制限されるという問題はないと確信しております。併せて住民の皆さんにはご理解いただきたいと思います。
また、6月から現在の訪問看護室を訪問看護ステーションに移行する予定で準備を進めております。正式にはまたご案内させていただきますが、木曽地域の訪問看護の充実に一層寄与できればと考えております。
圏域に唯一の有床医療機関として、引き続き、木曽病院では住民の皆さんにより一層安心していただける医療と介護の提供を継続できるように、職員一同取り組んでいく所存ですので、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和6年4月12日
長野県立木曽病院 院長
濱野 英明